1975年、ニューヨーク。元麻薬王のカリート・ブリガンテは親友の弁護士クラインフェルドの尽力によってたった30年の刑期を5年で終え刑務所から出所する。かつては麻薬王としてならしたカリートも、今度こそ足を洗い、バハマのパラダイス・アイランドでレンタカー屋を営むことを夢見ていた。彼が5年ぶりに見た街と人々は、仁義も信義も失って変わり果てていた。麻薬の取引では見境いのない人殺しが起き、かつての仲間は金のために平然とカリートを裏切ろうとする。コカインと汚れた金に溺れていたクレインフェルドは服役中のマフィアのボス、トニーに脅され、脱獄の手引きをさせられる。彼に恩義があるカリートは断りきれずに手を貸す。だがクレインフェルドは深夜のイーストリヴァーで、脱獄したトニーとその息子フランクを殺してしまう。間もなく彼はマフィアに命を狙われて重傷を負う。
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